2016年3月5日土曜日

EC-CUBE3.0.9はSQLiteのおかげでAzure(Web Apps)へのインストールが良い感じ

SYSTEM_KDです。

今回は、EC-CUBEネタです。

EC-CUBE3.0.9が2016/02/17にリリースされましたが、追加された機能で良い物がありました。

 

EC-CUBE3.0.9 で SQLiteへ対応

EC-CUBE3.0.9は、最近のアップデートの中ではメジャーな変更点が多く、不具合修正だけではなく、プラグインが開発しやすくるなどの改善が加えらました。

その中の変更の一つとして、インストール時DBの選択で、「PostgreSQL」「MySQL」以外に、「SQLite」が選択できるようになったのですが、これのおかげでAzureへインストールが良い感じになっていました。

 

AzureのWeb Apps(旧 WebSites)は、PHP、.NET、Java 等々が動作する環境を簡単に利用できるサーバを用意できるもの(PaaS)で、無料で利用できるプランも用意されています。
(説明ざっくりですみません ^^;

しかも、標準のドメインであればSSL付き、ソース管理・デプロイなんかもGitからサクッとできちゃう、という特典もあります!!

 

ただし、DBを用意しようとすると、別途仮想マシンを用意してDBをインストールするか、外部サービス(ClearDB)を利用する必要があります。

(とは言え、ClearDBも無料で利用できる枠があるので、どちらも無料で用意可能ではあります。)

 

ですが、上述の通りEC-CUBE3.0.9ではDBを「SQLite」(※開発用という位置づけ)にすることができるので、クラウド上に開発環境がほしい場合、Web Appsで環境を用意し、EC-CUBE3をアップロード&インストールするだけで簡単に用意できてしまいます。

 

Azure で EC-CUBE3.0.9 の環境を構築(環境用意)

ということで、早速Azureで開発環境を用意してみましょう。

まず、Azureのアカウント用意ですが、ここは色々情報がネット上にあると思いますので、割愛します。

 

Azureのコンソールへアクセスすると、こんな感じの画面が表示されるかと思います。

コンソール

 

表示されたら、画面左側のメニューから「App Service」を選択します。

コンソール2

 

次に、表示されるApp Serviceで「+追加」を選択。

コンソール3

 

作成する環境環境の情報を入力する画面が表示されるので、必要な情報を入力または選択します。

コンソール4

重要な入力値としては、「アプリ名」「App Service プラン/場所」になります。

アプリ名は、サイトのURLとなりますので、任意の名称を指定します。

※既に他でその名前が利用されている場合は、指定することができません。

App Service プラン/場所は、価格プランを選択する箇所となります。

(その他の部分は指示されるがまま指定していったので大丈夫なはず)

価格

F1 Free」 というプランが、無料のプランとなるのですが、表示されないという方は、画面右上の「お勧め」「すべて表示」の「すべて表示」を選択すると、無料プランが表示されるかと思います。

 

必要な項目の選択ができたら、「作成」ボタンを押し、作成を行います。

 

ソースのアップロード

環境ができたら、EC-CUBE3.0.9のソースのアップロードを行います。

ファイルはFTP経由でアップロードが可能になっています。

(他にもGitでデプロイできます)

 

肝心の、ホスト名・ユーザ名・パスワードは?

となると思いますが、Azureのコンソールから確認することができます。

 

環境を作成した際と同じように、メニューで「App Service」を選択し、表示される一覧で、作成した名前をクリックします。

すると、詳細情報を表示する画面が出てきますので、「すべての設定→」をクリックし、下記の設定メニューを表示させ、「デプロイ資格情報」を選択します。

デプロイ

 

デプロイ資格情報(ユーザIDとパスワード)を入力する画面が表示されるので、入力します。

デプロイ設定

 

デプロイ資格情報の入力が終わったら、「プロパティ」をクリックします。

設定1

すると、各種プロパティが表示されます。その中に、「FTP/デプロイユーザ」「FTPホスト名」というプロパティがあると思います。これが、FTPの接続のための「ホスト名」「ユーザID」になります。

パスワードは、先程デプロイ資格情報で入力したものになります。

※その他の方法
上記の方法(デプロイ資格情報)を設定しなくても、「発行プロファイル」を取得してその中の「publishUrl」「userName」「userPWD」を利用しても接続が行えます。
(こっちの方が楽かも)

ちなみに、FileZilla等でFTPのホストに指定する際、そのままコピーすると「ftp://」まで付いてくるので注意。「ftp://」部分は不要です。

 

これで、FTPで接続してEC-CUBE3のソースをアップできるようになりました。

ちなみに、アップする先のパスは、「/site/wwwroot/」になります。

app、html、src、vendor 等々中身をアップしても良いですし、ディレクトリごとアップしてもOKです。

今回は、「eccube-3.0.9」のディレクトリをそのままアップしてます。

 

アップしたソースが動くように設定

ソースのアップが完了したら、動くようにAzure側の設定行います。

まず、先程の設定画面にある、「アプリケーション」設定をクリックします。

設定

 

するとアプリケーション設定画面が表示されるので、一番下までスクロールします。

仮想アプリケーションとディレクトリ」という部分がありますので、アップしたEC-CUBE3のパスを設定してやります。

 

今回は、「site/wwwroot/eccube-3.0.9」でアップしているので、次のような設定になります。(パスを変えた人は環境に合わせて読み替えて下さい)

仮想ディレクトリ(1番目の項目)
・・・ /

サイトルート(2番目の項目)
・・・ site\wwwroot\eccube-3.0.6\html

アプリケーションへチェック

 

設定後、画面上部の「保存」をクリックすれば、サイトへアクセスし、EC-CUBEのインストールが行えるようになります。

※ちなみにサイトのURLは、「プロパティの内のURL部分」に表示されている、自分で指定した「アプリ名 + .azurewebsites.net」 です。

 

EC-CUBEをインストール

ここまでくれば、後は簡単です。

画面にそってEC-CUBEのインストールを進めていきデータベースの指定で、「SQLite(開発用)」を選択するだけです。

db

 

インストールが完了すれば、Azure Web Apps だけでEC-CUBE3が動作する環境の完成です。

top

 

まとめ

Azure側の設定が若干面倒だと感じるかもしれませんが、なれてしまえば案外簡単に設定できるかと思います。

Azureの無料枠だけで、サイトが用意できるので本番サイトに直接変更を加えるのは心配だけど、検証用環境に費用をかけたくないなーという方への選択肢の一つになるのではないかと思います。

 

以上

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