2019年8月3日土曜日

Pluginで追加したEntityを別Pluginにて拡張

SYSTEM_KDです。




EC-CUBE4でのプラグイン開発時メモです。


EC-CUBE4系では、traitを用いてEntityを拡張できるようにEntityの拡張機構が用意されています。


※Entity拡張機構


これによって、プラグインから本体のEntityを拡張することができるのですが、プラグインで追加したEntityを別のプラグインから拡張しようとして、微妙にハマってしまったとメモになります。



プラグインで追加したEntityをプラグインで拡張


やり方としては、本体のEntityを拡張するときと同様。
アノテーションで適用するEntityを指定する際に、プラグインのEntityを指定するだけ。
/**  
 * Trait LabTrait 
 * @Eccube\EntityExtension("Plugin\TargetPlugin\Entity\TargetClass")  
 */
trait LabTrait  
{  
  public function getDummy()  
  {
    return "xxx";  
  }  
}

ただ、拡張される側のEntityを普通に用意しただけだと、Entity重複してるよと怒られるので、本体側のEntityと同じように、クラスが存在してるかチェックで囲むようにします。

※これを実施しておかないと、proxy生成は成功するけど生成されたファイルを削除しないと、それ以降どうしようもなくなってしまうので注意

if (!class_exists('\Plugin\TargetPlugin\Entity\TargetClass')) {
    /**
     * TargetClass
     *
     * [略]
     */
    class TargetClass extends \Eccube\Entity\AbstractEntity
    {
      ・・・
    }
}

これでOKっと思ったけど、ここがハマりポイントでした。

これだと、bin/console eccube:generate:proxies を実行した際にエラーが発生してしまいました。

プラグインのEntityは拡張できないのかなと思いつつ、EC-CUBEの拡張機構部分のコードを追ってみると、}の後に改行が欲しそうな雰囲気だったので、付け足してみたら解決しました。

(実は環境の問題とかって可能性もあるのかな・・・)

if (!class_exists('\Plugin\TargetPlugin\Entity\TargetClass')) {
    /**
     * TargetClass
     *
     * [略]
     */
    class TargetClass extends \Eccube\Entity\AbstractEntity
    {
      ・・・
    }
}
// ← 最後の空行部分

ということで、Pluginで追加したEntityを別Pluginにて拡張する際のメモでした。

2019年5月23日木曜日

EC-CUBE4でプラグインからのマイグレーションでEntityManager・Entityを使う方法

SYSTEM_KDです。


今回のブログから、StackEdit を利用してMarkdownで書いてみています。
(いや、何の宣言?


久々の投稿ですが、内容はEC-CUBE4でのマイグレーションについてです。


ほぼメモです。



EC-CUBE4でのプラグインからマイグレーション


EC-CUBE3では、プラグインでテーブルの拡張・データ追加を行う際はPluginMigrationで行いますが、
4系ではテーブルの拡張は「doctrine:schema:update」での拡張が推奨されてます。

(まぁ、プラグインからのテーブル拡張は、プラグイン機構部分が良しなにしてくれるのであまり気にしなくてOK)


データの追加を行う際も、PluginMigrationから行えます。

AbstractPluginManager を継承して enable() 関数にてinsertするなり、$container(ContainerInterface) からEntityManagerを利用するなりしてデータ追加が行えます。


ただ、この方法だと再度 enable()が操作した際にinsertしないようにチェックする必要があります。

プラグインをバージョンアップして、追加するデータが増えた際・既に追加しているデータを変更する際など、管理が面倒くさい。


振り返らずに、前に進みたいです。


ということで、3系と同様にマイグレーションファイルを用意して、追加するデータを管理したいと思います。


必要なファイル
(プラグイン用ディレクトリの中)
  • PluginManager.php
  • DoctrineMigrations/Version2019XXXXXXXXXX.php


    VersionXXXのファイルは、下記コマンドで生成
    (生成できたらプラグインの中に持ってくる)
bin/console doctrine:migrations:generate

PluginManager.php は、Eccube\Plugin\AbstractPluginManagerを継承する。

AbstractPluginManagerにある、migrationメソッドを呼べば3系の時みたいにバージョン管理しながらデータ追加が行える。


有効にした際にデータ追加したい場合
public function enable(array $meta, ContainerInterface $container)  
{  
    $this->migration($meta['code'], $container);
}

逆にアンインストールで削除する場合
public function uninstall(array $meta, ContainerInterface $container)  
{  
    $this->migration($meta['code'], $container, 0);  
}


あとは、マイグレーションファイル内の up() 関数で、`addSql`すれば良い。
※アンインストール時は、down()

(色々とサンプルが転がっているのでざっくりで m(_ _)m


でも、これだとEntityManager使えない。Entityが使えない。。使いたい。。


で、本題のEntityManagerを使ってのマイグレーションです。

マイグレーションファイルで、ContainerAwareInterfaceをimplementsし、
use ContainerAwareTraitを差し込んであげれば、ContainerInterfaceを使えるようになると見せかけて、ならない。

bin/console doctrine:migrations:migrate

で、app/DoctrineMigrations にあるマイグレーションファイルは良い感じになりますが、プラグインの方はダメっぽい。

やり方が悪いだけだったりして・・・^^;


解決方法
Eccube\Plugin\AbstractPluginManagermigration 関数をベースにちょっと書き換えます。

PluginManager .php
class PluginManager extends AbstractPluginManager  
{
 /**  
  * @param array $meta  
  * @param ContainerInterface $container  
  * @throws MigrationException  
  */
 public function uninstall(array $meta, ContainerInterface $container)  
 {  
     $this->pluginMigration($meta, $container, 0);  
 }  
   
 /**  
  * * @param array $meta  
  * @param ContainerInterface $container  
  * @throws MigrationException  
  */
 public function enable(array $meta, ContainerInterface $container)  
 {  
     $this->pluginMigration($meta, $container);  
 }

 protected function pluginMigration(array $meta, ContainerInterface $container, $version = null)  
 {
     $migrationFilePath = __DIR__ . '/DoctrineMigrations';  
     $connection = $container->get('database_connection');  
   
     $pluginCode = $meta['code'];  
   
     $config = new Configuration($connection);  
     $config->setMigrationsNamespace('\Plugin\\' . $pluginCode . '\DoctrineMigrations');  
     $config->setMigrationsDirectory($migrationFilePath);  
     $config->registerMigrationsFromDirectory($migrationFilePath);  
     $config->setMigrationsTableName(self::MIGRATION_TABLE_PREFIX . $pluginCode);  
   
     /** @var Version $objVersion */  
     foreach ($config->getMigrations() as $objVersion) {  
         $versionMigration = $objVersion->getMigration();  

         if ($versionMigration instanceof ContainerAwareInterface) {  
             $versionMigration->setContainer($container);  
         }  
     }
   
     $migration = new Migration($config);  
     $migration->migrate($version, false);  
 }
}

間違え探しみたいな微妙な違いですが、、
キモとなる部分はこの部分になります。

ContainerInterfaceをVersionXXX側に渡してあげるようにします。
/** @var Version $objVersion */  
foreach ($config->getMigrations() as $objVersion) {  
    $versionMigration = $objVersion->getMigration();  

    if ($versionMigration instanceof ContainerAwareInterface) {  
        $versionMigration->setContainer($container);  
    }  
}


これで無事にマイグレーションをバージョン管理しながら、EntityManager・Entityを使うことができます。


final class VersionXXX extends AbstractMigration implements ContainerAwareInterface  
{
    use ContainerAwareTrait;

    public function up(Schema $schema): void  
    {  
        /** @var EntityManagerInterface $entityManager */  
        $entityManager = $this->container->get('doctrine.orm.entity_manager');  
   
        $ProductRepository = $entityManager->getRepository(Product::class);
    }  
   
    public function down(Schema $schema): void  
    {  
   
    }
}


まとめ


bin/console でマイグレーションする場合は、VersionXXXの方だけで良いけど、
EC-CUBE4のプラグインでマイグレーションする際は、PluginMigrationでContainerInterfaceを渡してあげる必要がある。

2019年2月3日日曜日

Azure (App Service) に EC-CUBE 4 をインストール


SYSTEM_KD です。

自分用のEC-CUBE3 デモ環境を Azure に構築していますが、EC-CUBE4系も欲しいなということで、今更ながらEC-CUBE4 のデモ環境を Azureに構築したいと思います。

ちなみに、なぜAzureかというと、「」で「便利」で「安い」からです。

App Service を利用すれば、マネージドな環境なのでサーバの設定を気にすることもなく楽。
SSL証明書も付いてる(もちろん独自ドメインでな無く、そもそもLet’s Encryptを使えば気にしなくても良いというのはありますが・・まぁ環境作ったら付いてるので便利)
安いのは、そのままです。無料で使えます。


App Service 作成


では、環境作成します。

Azure にアクセスして、左側のメニューから App Service を選択します。


image

App Service のページが表示されるので、「+追加」から「Web Apps」を選択します。

作成をクリックして、「アプリ名」に好きな名称(ドメイン名になるので、他の人とかぶるとダメ)を指定。

リソースグループは「新規作成」を選択。(別に既存があるなら既存でも良い。自由に)

OS は「Windows」を選択(Linuxを選ぶと有料)

公開で、「コード」を選択。(Docker イメージは有料)

App Service プラン/選択で、新規作成から、場所は「Japan」で、プランは、「開発/テスト」の「F1」を選択。

image


(しばらく見ないうちに、UIめちゃめちゃ変わっている。。^^; 


「作成」で環境用意完了!!


App Service で先程作成したものを選択して、概要の「URL」をクリックすると、デフォページが表示されるかと思います。


EC-CUBE4 をインストール


環境が作成できましたので、インストール作業をすすめていきます。


ソースコードをアップしたいのですが、FTP経由でアップすると時間がかかるので、Git でアップしたいと思います。


メニューから、「デプロイセンター」を選択して、「Local Git」を選びます。
※ここらへんも前と変わっている・・・。


ひとまず、git clone します。


clone できたら、そこに EC-CUBE4のソースを配置して、コミットして、push します。


※ディレクトリを作成して、その中にソースを置くと Azure 側の「仮想アプリケーションとディレクトリ」の設定を調整する必要があるので、とくにディレクトリは作成せずそのままソースコードを配置


これで配置は完了。


さくっとインストール。


のはずが、微妙に罠がありました。


まず、web.config でエラーが発生してインストールが表示されない。

<add segment=”bin” />

を削除して対応。


ついでに、 git 管理から、 bin ディレクトリを除外。


app/Plugin ディレクトリが空で、git 管理から外れるため、.gitkeep を追加。

同じく、app/Customize/Controller と app/Customize/Entity にも、.gitkeep を追加


終わりと思いきや、まだあります。。

app/template/admin
app/template/default
app/template/user_data
app/proxyentity
app/PluginData
src/Eccube/Resource/doctrine/migration

にも同様に、.gitkeep 追加


再度 push して、インストールにトライ!


重い。。



image


ようやく、インストール画面。


DBは、MySQL In App を使います。


Azureのコンソールで、

D:\home\data\mysql
に移動すると


MYSQLCONNSTR_localdb.txt があるので、表示すると接続情報が書いてますので、DBへの接続情報はそれを利用します。


image


なんとか、インストール完了。


git 経由でアップしたことによって、色々とハマりましたが、4系用の検証環境ができました。


ただ、Azure 無料プランで無理やり動かすのは厳しいようで、最初の表示はかなり時間を必要とします。
(キャッシュが生成されれば、それなりには動きます)


2019年1月15日火曜日

wsl + Docker for Windows でdocker-compose を動作させる際の Volume設定について


SYSTEM_KDです。
年初はブログ更新を頑張るけど、すぐに力尽きます。。^^;

docker-compose.yml の Volume 設定について

前回、環境をCygwinから wsl へ変更したという記事を書きましたが、docker-compose up してみると、volume部分で問題が発生することが判明しました。
ディレクトリは相対パスで指定していたので、問題ないだろうと思っていたのですが甘かったです。

※wsl + Docker for Windows は、tcp://localhost:2375 経由で動かすようにしてます。

具体的には、docker-compose up 自体は成功するのですが、windows側のマウントが行えていない(ディレクトリ空っぽ)状態になっていました。

調べてみると、wsl 側でホストのドライブは 「/mnt/ドライブ」 という感じで、マウントされているために上手くマウントできていない状態とのことでした。

解決策としては、設定ファイルを追加してマウントの場所を変えるということでした。
設定ファイルの追加場所は、
/etc/
で、ファイル名は
wsl.conf
になります。
中身は、
[automount]
enabled = true
root = /
options = "metadata,umask=22,fmask=11"
mountFsTab = false

こんな感じです。
マウントの場所を/mnt から / に変更している状態となります。

設定ができたら、wsl を一旦終了させます。

これで、/c/ とか /d/ とかでアクセスできるようになり、上手くマウントできるようになるかと思います。

wsl-terminal が起動しない

上記でマウント問題が解決させ、wsl を起動させたところ、起動しないという問題発生。

設定ファイル追加を、wsl-terminal 以外から実施していたので気づきませんでしたが、wsl-terminalから実施してたら、終了させた後に起動できなくなるかと思います。

ちょっと焦りました ^^;

おそらく /mnt/ 配下にドライブがマウントされていること前提で動作しているのだろう(勝手な憶測)ということで、他のターミナルとか、コマンドプロンプト経由でubuntuを起動して、ちょろっと変更します。

変更といっても、/mnt/ドライブ から /ドライブ にシンボリックリンクをはるだけです。

ln -s /c /mnt/c

Cドライブだとこんな感じですね。

これで、wsl-terminal も起動できるようになります。

以上、wsl + Docker for Windows でdocker-compose を動作させる際の Volume設定について でした。

2019年1月13日日曜日

Cygwin から WSL にきりかえ。


SYSTEM_KDです。

久々のブログ更新です。


この年末年始は、始めて大腸検査・胃カメラをするなど、毎週病院に通う謎仕様になっておりました。

今は、右耳が難聴という・・・急激に歳をとったのか ^^;
おみくじ大吉だったのになんという年明けだ!!

(皆様もストレスにはお気をつけください m(__)m


と、まぁ色々ありましたので、気分を変えるということで、環境を少しチェンジしてみました。


Cygwin から WSL に切り替え

今までは、UNIX的な操作をする際に、 Cygwin を利用しておりましたが、そろそろ WSL(Windows Subsystem for Linux)を使ってみようかなと思い切り替えてみました。


インストールは簡単で、コントロールパネルから「プラグラムと機能」を選択し、「Windows の機能有効化まとは無効化」から「Windows Subsystem for Linux」のチェックを入れて再起動。

image

image


再起動が完了したら、「Microsoft Store」(スタートボタンをおして、”Store”と入力すれば出てくる)を立ち上げて、検索部分に「ubuntu」と入力すればOK


image


何種類か出てきますが、好きなのを選択(バージョン番号書いていないのがデフォっぽい)

あとは、右上の「入手」ボタンをクリックすれば完了。


インストール後、「起動する」をクリックするとターミナルが起動して、初期処理と「ID・パス」の設定を行います。


wsl-terminal を導入

そのまま利用しても良いのですが、使いにくかったので、wsl-terminal を導入しました。

[ここからゲットできます]
https://github.com/goreliu/wsl-terminal/releases

zip等を展開すると、「open-wsl.exe」がありますので、そのままダブルクリックで起動できます。


微妙に問題発生

特に問題なく使えるように思えたのですが、sudo apt-get update を実行しようと、パスワードがNGになるという現状が発生しました。

再起動して、元のターミナルから実施してみたのですが、現象は変わらず。。


もう1つターミナルを立ち上げて、実行してみると今度は成功しました。


謎現象かと思っておりましが、よく見ると失敗したターミナルは、「Bash on Ubuntu on Windows」となっており、どうやらベータ版のころに入れた(記憶なしw)ものが邪魔をしておりました。

アンインストール方法をググって、

lxrun /uninstall /full 

をコマンドプロンプトから実行して、万事解決しました。


PhpStormのターミナルも変更

PhpStormのターミナルをCygwinにしていたので、こちらも合わせて変更しました。

「File > Setting」より設定を起動して、「Tools > Terminal」を選択。

「Shell path」に「C:\Windows\System32\wsl.exe」を設定して完了。


PhpStormを再起動するか、Terminalのタブを全て閉じてあげれば、wsl を利用できます。



以上、1年ぶりぐらいのブログ更新。「Cygwin から WSL に切り替え」でした。